締結部品が劣化することは、安全性や耐久性における大きな問題の一つです。劣化の要因の一つとして様々な薬品があります。この問題を解決するために、溶剤や薬品に強い優れた製品が開発されました。最近では、耐薬性に優れかつ強度や安全性も兼ね備えた樹脂製品も多数開発され、多くの分野で活用されています。

チタンねじ

チタンねじ

チタンは、軽い・強い・錆びにくい、厳しい使用条件・環境にも対応する金属で、加工しやすく、意匠性も兼ね備えています。溶接、加工、熱処理、などにより耐食性が劣化することもありません。耐用性が高くメンテナンスフリーのため、交換の手間や費用を省きながらロングラン使用が可能で、トータルコストダウンが図れます。
また耐食性にも優れており、素地がむき出しになっても直ちに強力な不働態皮膜(表面にだけごく薄いチタン酸化物の皮膜)ができるため、内部の金属を保護し酸化の進行を防ぎます。硝酸・王水・酸化第二鉄(べんがら)・アンモニア・硫化水素・海水に対して高い効果を発揮します。苛性ソーダ等のアルカリに対しては、極端な高温、高濃度条件を除いて十分な効果が得られます。

樹脂ねじ 

樹脂ねじは、金属に比べ耐薬性が高い素材として幅広い分野で使用されるようになりました。金属ねじに比べて軽量化できること、耐食性・絶縁性・断熱性・非磁性が高いことも特徴で、自動車や機械製造分野を始め、医療機器・半導体などにも多く使われています。
PPS(ポリフェニレンサルファイド)、 PEEK(ピーク)をはじめ、多くの樹脂がねじ製品として用いられています。
高い耐薬品性に加え、化学的安定性・難燃性・電気的特性などそれぞれに優れた特性があり、宇宙開発・は半導体・自動車・機械・医療分野に用いられています。

樹脂ねじ

難削材

難削材ねじ

モネルメタル、インコネル、ハステロイB、ハステロイCなどの特殊材は、それぞれ耐腐食性、耐熱性、耐薬性に優れた効果を発揮するため、塩化物を含む有機プロセス・触媒システム・化学・石油化学産業・海洋構造物・製紙工業などで使われています。