解体分析エキスパート 第1回:デスクトップ型パソコン

こんにちは!ティアダウンエキスパート(Teardown Expert 解体分析エキスパート)の第1回目をお届けします。このシリーズでは、弊社が取り扱う締結部品等が実際にどのように使用されているのかを、解体を通して詳しく分析していきます。初回となる今回は、デスクトップ型パソコンを解体し、どのような締結部品が使用されているのかを徹底調査しました。


デスクトップ型パソコンを解体中


私たちは締結部品の商社として、多くの電子機器や機械等に使用される締結部品の流通をサポートしています。日常的に取引先から締結部品の使用例や提案を受けることもありますが、今回は実際にデスクトップパソコンを解体して、各部品にどのような締結部品が使われているのかを直接観察しました。


分解中

解体過程と発見

解体を進める中で、特に目を引いたのは「鉄製ねじ」の使用頻度の高さでした。パソコンは室内で使用されるため、比較的安価で表面処理された鉄製のねじが非常に多く使われており、コストを抑えつつしっかりとした強度を確保している点が印象的でした。これらのねじは、パソコン内部のハードディスクやマザーボード、電源ユニットなどの重要な部品に使用され、製品の安定性と耐久性を支える重要な役割を果たしています。


解体した部品の一部

さらに、振動吸収のための「ばね」の使用が多いことも注目すべきポイントです。


部品に「ばね」が多く含まれている

パソコンは使用中に振動が発生しやすく、特に高性能なパソコンではこの振動が締結部品の緩みにつながり、ダメージを与える原因となることがあります。そこで、緩み対策として振動を吸収するために各所にばねが配置されており、これによって部品の寿命が延び、パソコン全体の耐久性が向上しています。このように、緩みを防ぐための工夫が施されています。細かな設計が製品の信頼性を高める重要な要素となっていることがわかりました。


解体されたデスクトップPC

解体分析の結果と改善点

今回の解体分析では、デスクトップ型パソコンに35種類の締結部品が使用されていることが判明し、いくつかの改善点も見つかりました。


改善点

● 十字穴付き小ねじが大半を占めていましたが、一部にすり割り小ねじも使用されていました。
● 複数のねじのサイズにわずかな違いが見られました。


改善策

◆ 作業時間の効率化を図るため、ねじの頭部をできるだけ統一することが重要です。工具の交換回数を減らすことで作業時間を短縮し、組立作業を簡素化できます。
ねじのサイズを統一することで、締結ミスの防止や在庫管理の簡略化が可能になります。締結部品の種類が多いと調達や管理の負担が増すため、統一することでコスト削減にもつながります。


結果

締結部品の種類が35種類ありますが、同スペックで別種類の使用もありそうです。この種類を減らすことができれば、調達や在庫管理の効率が向上し、組立作業の負担が軽減されます。さらに、締結ミスの防止につながり、品質の安定化も期待できます。これらの改善によりコスト削減を実現し、製品の競争力向上に貢献できると考えられます。


分析中

次回予告:ノートパソコンの解体分析


次回は、ノートパソコンを解体して分析を行います。ノートパソコンはデスクトップ型に比べてコンパクトであり、内部の設計や使用される部品にも違いがあるはずです。どのような締結部品が使われているのか、またその目的や工夫についても深掘りしていきたいと思います。