ステンレスは熱が発生しやすく逃げにくいという性質から、高トルクで締結作業を行うと、その摩擦熱により素材が膨張し、おねじとめねじが圧迫されねじが回らなくなる『かじり(焼付き)』という現象が起きます。かじりを起こしたねじを無理に回転させようとすると、ねじ本体や工具、時には製品の破損を招き時間や費用の多大なロスとなります。
かじり防止には通常は潤滑剤が用いられますが、最近では、特殊表面効果処理ねじや焼き付き防止のボルトやねじが開発されており、作業効率アップや汚れ防止、意匠性を活かし、クリーンな環境が求められる半導体・食品・医療業界でも活用されています。

やきつかボルト®・やきつかナット®

焼きつかボルト・ナット

「やきつかナット®/やきつかボルト®」は、岸和田ステンレス(株)製の良質なステンレスのナット・ボルトと(株)友電舎が独自開発した多層めっき「YKコート」の組み合わせで構成された、光沢錫めっきのドライ仕上げ製品です。
特長ステンレス製ナット・ボルトの締結時に発生しやすい「焼付き」の問題を解消したナットです。3層めっきの中間部分に熱を逃げやすくした層を入れる(YKコート)ことにより、摩擦抵抗熱による膨張を抑え、焼付きを防止します。
表面は光沢錫めっきでドライ仕上げになっているためベタつきはなく、潤滑油の塗布なども不要ですので、作業の手間の低減、均質を期待でき、汚れることもありません。
ボルトかナットのどちらかを使うだけで、十分な焼き付き防止効果があります。

SDCクリーンボルト・ナット

半導体製造装置やクリーンルーム内、更に食品や医療薬品の製造装置内など不純物が入ってはならない箇所へ使用されるステンレス六角穴付ボルトとナットです。
通常、ステンレスのかじり(焼付き)防止には潤滑油やめっき処理が用いられますが、高いクリーン度が要求される場所で使う六角穴付ボルトにはそれらの焼付き防止処理ができませんでした。
この問題を解決したのが「SDCプラズマ表面硬化処理」。拡散浸透処理により生地そのものに硬化層を形成するため、表面が変形しても表面硬化層が追従して変形、めっき等のように剥がれ落ちる心配はありません。高耐久で繰返し使用が可能なため(100回の繰り返し締め付けテスト合格)メンテナンスの時間とコストを軽減します。大気保管や銀汚染にも強く、非磁性を維持するため、クリーンルーム内や半導体製造装置・食品・飲料関係・化粧品・医薬品関係の製造装置や配管接合部等、高いクリーン度が求められる場所に最適です。
SDCクリーン六角ナットの組み合わせでご利用ください。

SDCクリーンボルト・ナット