| |

正しい在庫の回転とは?

こんにちは、ボサード大阪の平本です。
今日は在庫の回転について少しお話しさせていただきます。

在庫の回転は、在庫を抱えている全ての企業にとって大きなトピックで、重要なイシューだと思います。
在庫の回転率が高い ⇒ 在庫の仕入れた商品が売り上げに変わるまでの間隔が短い
在庫の回転率が低い ⇒ 在庫の仕入れた商品が売り上げに変わるまでの間隔が長い
当然ですが、在庫の回転率が高い方が望ましいといえます。

業種や考え方にもよりますが、一般的には 在庫は多すぎない方がいい。
だから本当に必要な分だけ在庫しよう。そう考えるのが当然です。
ただ、そこで上手くいかないのが世の常です。

実際に全てのステークホルダーにとって適正な在庫数は違います。
「適正在庫」という実に不確実なキーワードは、度々問題を引き起こします。

たとえば製造業であれば在庫切れを起こすと、製造ラインに影響が生じます。
他の部品は全て揃っているのに、たった一つの部品がないために生産できない。
そんな事態って思っているよりも実際は多く起こっているものです。

じゃあ在庫量を増やそう!でも在庫が多すぎるのも財務的に問題。。。。
こんなジレンマを皆さん抱えていらっしゃいませんか?

今回は在庫の回転数を上げるのではなく、
逆説的に在庫の回転数を下げる様々な要因を深掘りしてみたいと思います。
在庫の回転数を下げる要因を知れば、それを避けるアクションを事前に取ることが出来ます。
さらに改善策を実行することで、在庫の回転数は上がっていくのではないでしょうか。


在庫の回転率を下げる要因

では早速いってみましょう。まず大まかなところで、欠品が多い・怖い、繁忙期など需要に波があるといったところが挙げられます。

担当者は在庫切れのリスクを避けるために、在庫を積み増し発注します。
深く考えることなく実需要よりも沢山発注してしまうわけです。それが高回転で出荷できればいいのですが、実際は思うようには出荷数は変わりません。在庫が増えると当然、在庫回転数を下げる要因になります。

次に部門ごとに在庫回転数を下げる要因を調査してみましょう。

物流部門

まずは物流部門です。

物流部門としては一般的には直接発注業務に関わりません。
但し、物流担当の管理に問題があり、在庫回転数が下がるケースがあります。
例えば、5Sが出来ていない、棚卸精度がよくない、偏在しているなどが挙げられます。


* 複数ある、保管場所ごとに在庫量の過剰や不足が発生し、適正な規模の在庫保有が難しくなる状態


細かくいえば、在庫SKU、在庫数量、出荷数、クレーム数、出荷ミス数などの数値を細かく管理できていなければ、発注担当者は誤情報を基に発注することになります。
十分な在庫があるにも関わらず発注してしまうといったことも起こり得ます。

製造部門

次は製造部門です。

製造・組立てするためには様々な部品が必要です。
その部品も全て同じリードタイムで入ってくればいいのですが、部品によってリードタイムは異なります。リードタイムに時間を要する場合、欠品を想像して多めに保持しておきたいと思うのが当然かもしれません。

保険のために本当に必要な数量より多めに発注を依頼したにも関わらず、製造は通常通りに進み、結果として在庫が溜まるという現象が発生するケースもあります。

営業部門

さぁ次は営業部門です。

営業部門は何が何でも売ることが最優先です。
売るものがなければ「何やっとんじゃぁ調達!」となるのは当然のことでしょう。
実は私、以前営業職をやっていました。その時に在庫切れが起こるとすぐに調達部門に文句を言っていました。

「何で売れ筋のこの商品が品切れ!?調達ちゃんと仕事してよ!」といった具合です。

お客様にご迷惑をおかけしたくない、その一心で自社の調達には言いたい放題。
今となっては、熱い気持ちがあったとはいえ、一方的に強く言うのはやっぱり人としてダメだなと反省しています。話がそれてしまいました。

でもこれって経営視点で見ると非常に危険です。
在庫は資産(お金)であり、会社ごとに経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報・ネットワーク)は違いがあり、そして限りがあります。無尽蔵に増やすことは当然できません。

営業は売ることが仕事!といっても投下資本の運用効率を示す(ROI)や総資産利益率(ROA)に関する最低限の知識は持ち合わせていたほうがよさそうです。
一つに絞って言うならば、営業部門は在庫を軽視しがちになっているかもしれません。

以上、在庫回転数を下げる要因を簡単にご紹介いたしました。
本当に様々な要因があり、部署毎、企業毎、属する産業のカラーによっても違うことでしょう。

いずれにせよ、在庫の回転は企業経営にとって大切な課題の一つです。
最後はやっぱりこの答えになってしまうのですが、これをやればどんな企業でも必ず在庫の回転率が上がる!といった魔法はありません。それは各企業によって答えが違うからです。

ただ在庫の回転率が下がる要因を知っていれば、在庫回転率が問題になった際にもあわてることなく自社の問題点をクリアにすることができると思います。

自社に適した在庫の戦略を立てるために、現在地(現在の自社の在庫の回転率)をしっかり把握し、目指すべき自社のGOAL(自社の適正な在庫回転率)に向けて進めていくことが大切ではないでしょうか。

本日はここまでにしたいと思います。

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!

関連記事